ほくろ日記

「おほん、静かに! それでは転入生を紹介する。どうぞ入って」
「……芦ノ浦ホク郎だ。よろしく」
「ちょっとカッコよくない? ワイルドっていうかどことなく危険なスメルが鼻孔を刺激ックス~」

みたいな感じで、僕の身体に新しい仲間が増えました。
足の裏のほくろ君です!(パチパチ)
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叶わぬ願い

こんなことを言うと怒られるかもしれないけど、どうして君が僕と一緒になったのか今でもわからない。
僕は決して良い夫ではなかったし、本当に君が幸せだったのか自信だってもてないようなやつだよ。
うだつも風采も上がらない僕のどこが良かったの?

僕はいつも冗談ばかり言うダメなやつで、反対に君はしっかり者で、周囲にもそれをからかわれたね。
それに僕には持病があったし、君はいつだって健康だった。
だからね、先に逝くのは絶対に僕の方だって思っていたんだけどな。

りんごの皮を剥く君に「手先が器用だね」って褒めたら、「あなたのせいよ」って。
あの皮肉も、もう聞けないと思うと、もっと色々褒めておけば良かったなって思うよ。

君は死んでしまってからも僕を驚かせるね。
どうやって僕にバレずにこんなに貯めこんだの?
生きていたら、君はやっぱり皮肉で返したかな。
稼ぎが少ない中で、君がこれほどやりくりしていたなんて、死んでしまった後になってようやく気付く。
本当に僕はダメなやつだね。

ダメな僕が持っていると使ってしまうから、君はこっそり貯めていてくれたんだね。
君か僕……どちらかが一人になったとき、大丈夫なようにって。
もう決して叶うことはないけれど……僕は願ってしまうよ。

一度でいいから見てみたい。女房がヘソクリ隠すとこ。歌丸です。


朝まで眠り姫

美しき姫よ。貴女を目覚めさせるには、王子である私が口づけをするしかないそうです。
愛する姫よ。愛しているからこそ、私は貴女の幸福を願うのです。
だから考えるのです。このまま眠っていた方が幸せではないのかと……。

 
『激論!眠り姫を起こすことが幸せか!』
(論客:王子、小人A、小人B、小人C、小人D、小人E)
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